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2023-10-16 「けんせつ未来フェスタ」に参加しました

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↑ 当日の様子(屋外・第7駐車場) ↑

 

 令和5年10月7日(土)、秋田市御所野のイオンモール秋田で「けんせつ未来フェスタ」が開催され、秋田中央建設青年協議会から畠山宗太郎会長と林德彦副会長の2名が参加しました。
 「けんせつ未来フェスタ」は秋田県建設産業活性化センターの主催で、建設業の振興とPRを目的に開催されました。
 1階セントラルコートでは、ドローンシュミレーター体験やデジタル技術体験ができ、実業系学校のブースが設けられていて各校のPR等が行われ、買い物客の方が立ち寄っている姿が多く見受けられました。
 第7駐車場では、デモンストレーションエリアでの重機の運転体験、各企業のブースではVRの落下体験、ダ・ヴィンチの橋(レオナルド・ダ・ヴィンチが考案した、釘やボルトなどの接合材を使わずに摩擦と重力だけで支えられる橋)の展示と制作体験、子ども用の安全ベスト・作業服の試着体験等、気軽に参加できるコーナーがたくさん用意されており、家族連れの方々が興味深そうに展示を眺めたり、体験コーナーを回ったりしていました。
 当日、外は時折雨がちらつく天気でしたが、全体的に若い世代の方が観覧に来てくださっているのが印象に残りました。

2023-10-16 高校生の現場見学会(秋田工業高校・土木科)を実施しました

↑ 写真のスライドショーです ↑ 

 令和5年9月28日(木)、秋田県立秋田工業高等学校土木科1年生を対象とした現場見学会を、秋田県秋田地域振興局建設部との共催で実施しました。当日は、生徒さん34名が参加されました。
 見学した場所は、以下のとおりです。
 ①四ツ小屋南地区ほ場整備工事(秋田市四ツ小屋)
 ②秋田空港(秋田市雄和)
 ③下水道秋田臨海処理センター(秋田市向浜)

 最初の見学場所である四ツ小屋南地区ほ場整備工事の現場は、雨天のためバスの中に職員の方々がパネルを持ち込み、説明を受ける形になりました。資料が配布され、「ほ場整備とは何か」というところから始まりました。
 ほ場整備とは、もともと土の水路であったところに側溝を整備して水路や排水の機能を向上させたり、農業をしやすい道路を整備したり、区画を拡大して機械化に対応することを言います。機械の旋回が楽にできるようになり、作業効率が上がります。秋田県では70.4%が整備済みです。整備を行う際には、農家さんから7.5%の経済負担を頂いているそうです。 
 区画を拡大するときは、面積を拡大するだけではなく、平均的な高さにならすことも併せて行われています。用水から全ての区画に水が流れ渡るように、近隣にある河川の流れ等も考慮に入れて高さを決めているのだそうです。整備された区画は見ている分には平坦ですが、そこには緻密さが凝縮されています。
 途中、職員の方から、10aは何㎡かと質問が投げかけられると、100㎡と即答する生徒さんがいました。思わず職員の方からラブコールが送られました。農業土木職に就くにあたり勉強する分野等についてのお話がありました。
 最後に主催の職員の方から、この仕事に就いてよかったことと大変なことについて質問がありました。農家さんから感謝されることや、工事だけでなく農家レストランの周知や棚田耕作のサポートも経験できることがよかったこととして挙げられました。大変なこととしては、農家さんの要望の取捨選択が難しいこと、公務員は残業があまりないと思って入職したので残業がつらい、との率直な感想が述べられました。公務員=残業がない、というのが世間のイメージで、まして生徒さん方は高校生ですので、実際はそうではないことを知ることができただけでも大きな収穫だったのではないでしょうか。

 次に秋田空港に向かいました。立入禁止区域に進入する際には、生徒さん方から歓声が上がりました。区域内は知事の許可がなければ入れない場所で、違反すると50万円以下の罰金または禁固刑の刑罰が課されます。当日の行程は、電源局舎→消防車庫→外周を1周→除雪DVDの視聴でした。
 電源局舎では航空灯火(滑走路上の照明)の説明を受けました。灯火の維持管理を行っているという局舎内には、大型のモニターやパソコンがたくさん並んでいました。チェックやメンテナンス等の作業は、航空機が離発着する時間帯には行えないので、22時から翌朝6時前までの夜間に行うとのことでした。つまり局舎は24時間体制だということで、役割の重さが感じられます。灯火は脱炭素化の観点から、少しずつ電球をLEDに変えていっているそうです。
 消防車庫では、まず大型化学消防車について説明を受けました。車庫には1号車と2号車が格納されており、このうち1号車に乗車させていただきました。乗車が終わったタイミングで航空機の離陸が目の前であり、間近で離陸する航空機の迫力に、生徒さん方はどしゃ降りの荒天を感じさせない盛り上がりでした。
 生徒さん方が乗車した1号車は、12,500ℓ(一般家庭のお風呂60杯、約2か月分)を全力で放出すると2分で放出しきってしまうというハイスペックで、100m以上対象物から離れていても放水できるので、航空機と距離を取っての消火が可能とのことでした。消防車に搭載している水がなくなると、芝生にある貯水タンクから補給して散水します。これまで秋田空港では航空機の火事はなかったそうですが、年に1回大規模な訓練を行い、不測の事態に備えているとのことでした。また、空港全体の警備やテロ・ハイジャックの対策としても利用されているそうです。
 大型化学消防車は、1号車が1億円、2号車が2億円、3号車が1億円で、車検だけでも200万円もかかるという高価なものでした。生徒さん方はスマホを片手に消防車の前や運転席で撮影し、貴重な車両との時間を楽しんでいました。
 その後、バスに乗り外周を1周しました。車窓からはさまざまな設備が見て取れました。グライドスロープアンテナ(飛行機に高さを教える設備)、ローカライザーアンテナ(飛行機に左右のズレを教える設備)は安全な着陸を支援しており、夜間や悪天候でも着陸できるのは、この2つの設備があるからです。ちょうど航空灯火が光っているところを見ることもできました。秋田空港には38の組織・450名が携わっていて、外周には航空自衛隊秋田救難隊、秋田県消防防災航空隊・警察航空隊等の機関も見えました。
 説明いただいた職員の方が所属する秋田空港管理事務所では、滑走路やエプロンの整備、空港全体の安全確保、バードスイープ(鳥追払い)の業務を担当しています。バードスイープは特に重要で、もし鳥がエンジンに突っ込んでしまうと修理であれば1億円、エンジンの交換の場合も1億円がかかるとのことでした。

 本日最後の見学は、下水道秋田臨海処理センターです。まず会議室で職員の方から説明を受けました。下水が流れる幹線(複数の支線を集める大きな管)は重力で流れるように自然勾配で、なるべく浅いところを通すようにしているとのことですが、それでも地下10~15mの深さにあるのだそうです。自然勾配だけだと臨海処理センターは随分深い場所になってしまいますので、中継ポンプ場28箇所を設置して経済的な深さにしているとのことでした。
 処理の最初である沈砂池はセンターの建物の下(地下)にあり、流れ込む水は生活排水ですので髪の毛などの固形物も混じっています。それを最初沈殿池で大きめの汚濁物質をろ過して沈め、次のエアレーションタンクでは活性汚泥(微生物が含まれた汚泥)を入れてエアレーション(空気)を送り、微生物を活性化してさらに処理を進めます。最終沈殿池では活性汚泥と処理水を分離します。その後、塩素で細菌(大腸菌等)を分離して、雄物川河口(秋田運河)に放流するというのが水処理の流れとのことです。
 ここまでの工程のそれぞれから汚泥が発生しますが、汚泥はまず沈めて濃縮させます。ただ濃縮させただけではまだ液状で、処理できる形態ではありませんので脱水機にかけて粘土状の塊にします。それを運搬・焼却して灰にし、最終処分場(大仙市協和の環境保全センター)で埋め立てられるそうです。10%はリサイクルされ、上野台堆肥生産協同組合から有機質肥料「アキポスト」として販売されています。
 下水処理の流れを把握したところで、沈殿池の見学です。朝から激しく降り続いた雨は、このときようやく上がりました。最初沈殿池、エアレーションタンク、最終沈殿池と処理の流れに合わせて進み、実地での処理の様子を確認しました。

 天候は残念でしたが、生徒さん方はそういった条件には左右されずに見学会を楽しんでいただけたようで、安堵しております。ほ場整備・空港・下水道と異なる分野の見学でしたが、当日の経験が将来の糧となっていればと思うものです。
 


 


 

2023-10-12 高校生の現場見学会(秋田工業高校・建築科)を実施しました

↑ 写真のスライドショーです ↑ 

 令和5年9月26日(火)、秋田県立秋田工業高等学校建築科2年生を対象とした現場見学会を、秋田県秋田地域振興局建設部との共催で実施しました。当日は、生徒さん33名が参加されました。
 見学した場所は、以下のとおりです。
 ①秋田プライウッド㈱(秋田市向浜)
 ②秋田市立日新小学校増改築(秋田市新屋)
 ③仙台高裁秋田支部・秋田地家簡裁庁舎新営建築工事(秋田市山王)
 ④あきた芸術劇場ミルハス(秋田市千秋明徳町)

 最初の見学場所である秋田プライウッド㈱さんでは、座学で概要の説明を受けた後、貯木場(ちょぼくじょう)・ボイラー・蒸煮室(じょうしゃしつ)の前を通り、向浜第2工場へ向かいました。向浜第2工場は、合板を生産している工場です。
 貯木場前では、こちらで主に扱っている木材について説明を受けました。樹種はスギ・カラマツ・トドマツ・ヒノキの4種類。スギは社有林もありますが主に秋田県産のものを、カラマツは岩手県産、トドマツは北海道産で船で運ばれてきます。ヒノキは遠く西日本からトラックや船で運ばれてきます。スギが全体の6~7割を占めているそうです。
 ボイラー施設の前では、合板製造におけるボイラーの役割について説明を受けました。2つある工場のそれぞれにボイラーがあり、その他に発電所もあるそうです。合板は薄い板が何枚も重なって1枚の板になっています。それを乾かすためにボイラーの蒸気を使うそうで、非常に重要な役割を担っています。
 岸壁近くには、蒸煮室があります。丸太に蒸気と熱を加えて柔らかくするためで、レンジ加熱のようなものだそうです。生木のままだと節があり、機械の刃がボロボロに破損してしまいます。冬期間はこの蒸煮室に12時間以上も入れて、丸太を加工しやすいよう下ごしらえをしているということです。
 蒸煮室を後にすると、いよいよ工場です。丸太が単板(丸太から剥き取られた薄い1枚の板)に加工され、搬送され、仕組み(表裏板と中板を組み合わせる)され、接着剤を塗布され、コールドプレス(常温での仮圧縮)、ホットプレス(加熱した状態でさらに圧縮し熱硬化させる)、そして製品としての姿に変わっていきます。整然と進められる工程と広大な空間は、従事している方以外には非日常を強く感じさせるものです。生徒さん方には、説明を受けつつ周囲を見渡してはじっと観察する姿や、こまめに記録を残す姿が多く見受けられました。

 次に秋田市立日新小学校増改築工事の現場に向かいました。まず会議室内で㈱住建トレーディングさんから説明を受けました。㈱住建トレーディングさんには平成29年に秋田工業高校を卒業されたOBの方がいらして、都度説明もしていただけましたので、生徒さん方は建築工事を身近に感じることができたのではないかと思います。
 この現場は令和5年3月23日から令和6年11月29日までの20か月間の工期で、現在基礎工事をメインに行っています。見学当日での進捗は8%ほどで、スライドショーでもわかるとおりこれからの現場です。資料として平面図と断面詳細図が配布されました。校舎棟(東教室棟・西教室棟・メディア棟)は木造3階、東西階段棟は鉄筋コンクリート造3階、給食棟は鉄骨造2階です。そのほかに屋内運動場棟が整備されます。このように複数の構造が採用されている現場ですので、OBの方からはほとんどの現場が経験できるとお話がありました。学校建築は、建設業に従事する方にとっては経験値を高める魅力的な現場のようです。
 その一方、現場は住宅地の中なのでコンクリート打設など、かなり気を遣って作業をしているそうです。

 次に仙台高裁秋田支部・秋田地家簡裁庁舎新営工事の現場に向かいました。こちらは内装も完成し、引き渡す直前というタイミングでした。大成建設㈱さんより説明を受けながら、エントランス→小法廷(1階115法廷)→裁判員裁判法廷(3階312法廷)と見学しました。
 こちらの現場では、建築・電気・機械・昇降機と工種ごとに業者が違います。工期は2021年3月11日から2023年10月13日で、それ以降は引っ越し終了後仮庁舎の解体工事に入ります。建物は鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)一部鉄骨(S)造のハイブリッド工法で地下1階、地上6階、塔屋1階です。建屋の四隅がS造、外壁が鉄筋コンクリート(RC)造です。
 裁判所という場所の性質上控え目ではありますが、美しくシンプルで機能的な中にも秋田杉や構造上の意匠が凝らされて、穏やかな個性が感じられるデザインです。312法廷の天井部分や廊下は間接照明、3階から6階部分までの吹き抜け、オーバーハング(1階よりも空中階が張り出した形状)の3階専用廊下(裁判の関係者のみが通れる廊下)などがその一例です。
 見学終了後、生徒さんから図面に記載されている「SMW」とは何かと質問がありました。裁判所の立つ土地は、2m掘削すると水が出てくる場所だそうで、水が出てこない深さ9mまで掘削して止水底(コンクリート等で防水対策が施された底板)のあるSMW工法(ソイルセメント連続壁工事)を採用したとのことでした。
 建物の説明の他に、ゼネコンの仕事についても説明を受けました。建築工事の契約の際は、設計図とパース(イラスト)の2つしか初期情報がないそうです。建物は設計図だけでできるのではなく、建築基準を確認しつつ、鉄骨製作図、タイル貼付図、平面詳細図、造作図、建具図等、目につくものを全て図にして発注者の確認を取りながら進めているとのことでした。裁判所も、完成までは遠い道のりであったことが伺えます。

 本日最後の見学は、あきた芸術劇場ミルハスです。まずメインエントランスで説明を受けました。ミルハスは公園や周囲と調和する景観となるようにして建てられたとのことで、秋田杉がふんだんに使用された、木に包まれているような感覚になる建物となっています。照明は間接照明がメインで、柔らかな光が館内に満ちています。また、ホールが2つ横に並ぶという全国でも珍しい設計になっています。
 1階として見える部分は、建築法上は地下1階だそうです。昔盛土があった場所なので、このようになっているとのことでした。
 ボルドー色の大ホールと黒の中ホールでは、音の響きが全く違います。大ホールは音楽、中ホールは演劇を想定しているためです。しかし大ホールで演劇、中ホールで音楽も可能とするよう、大ホールには常設の反響板が、中ホールには移動式の反響板が備え付けられています。いずれのホールでも上質な芸術を提供できるように、細部にわたり工夫されています。
 これだけの大きな建物ですので防火対策は万全ですが、スプリンクラーは簡単に動作しないようになっているそうです。近年、オーケストラがいる時にスプリンクラーが誤作動してしまい、億単位の負債が発生したという事例があったそうで、特殊な建物ならではの運用の難しさが感じられるエピソードでした。
 またミルハスは空間が連続している部分が多いので、空調管理が難しいそうです。その点を生徒さん方に投げかけられて、見学会は終了しました。ミルハスから生徒さん方への宿題といった感じです。

 今回の現場見学会は工場見学、建築工事の段階としては基礎工事・引渡し前・完成後、建物の種類としては学校・裁判所・劇場と多様でした。日々の学びを再確認したり、現場を見たことでの発見や今後の展望を描く等、生徒さん方にフィードバックできた部分があれば幸いに思います。
 


 


 

 

2023-10-02 高校生の現場見学会(金足農業高校)を実施しました

↑ 写真のスライドショーです ↑ 

 令和5年9月19日(火)、秋田県立金足農業高等学校環境土木科1年生を対象とした現場見学会を、秋田県秋田地域振興局建設部との共催で実施しました。当日は、生徒さん29名が参加されました。
 見学した場所は、以下のとおりです。
  ①ふ頭用地造成工事(秋田市向浜)
  ②秋田空港(秋田市雄和)
  ③下水道秋田臨海処理センター(秋田市向浜)

 最初の見学場所であるふ頭用地造成工事の現場では、「全体計画平面図」「工事概要書」が配布され、現場の確認と平面図・概要書のパネルを参照しながら説明を受けました。まず秋田県秋田港湾事務所の職員の方から、次に㈱加藤建設さんから説明があり、その後質疑応答が行われました。
 生徒さんからは、「7月の大雨の影響はなかったのか」と質問がありました。川と海はつながっているので影響があったかと思いましたが、意外にもなかったそうです。それよりも、海に隣接する場所なので波風が非常に強く、作業は天候に左右されるとのことでした。暴風・台風の影響で手戻り(やり直し)が発生することもあるそうです。
 また、複数の作業船がいるので他工区と連絡を取りながら、作業区域が重複しないように調整しながら行っているとのことです。複数企業が参画する現場ですので、高度な連携が必要とされます。建設業は完成する物の大きさ・かかる時間が圧倒的にボリュームがありますので、完成したときの充実感がひときわ強く感じられるようでした。㈱加藤建設さん所属のOBの方から、後輩の皆さんに向けて、高校生のうちに取り組んだ方がよいこと等のアドバイスをいただきました。現場では、㈱清水組さんにもご協力いただきました。

 次に秋田空港に向かいました。当日の行程は、電源局舎→消防車庫→外周を1周→除雪作業のDVD視聴でした。
 電源局舎では、職員の方から航空灯火についての説明を受けました。航空灯火は、航空機の安全な離発着のために設置されているもので、滑走路上の照明です。白色から奥に進むにつれて赤になります。日中だとラインの色が太陽の光で見えないので、照明の色の変化で滑走路があとどのくらいあるかを知らせているとのことでした。日中であればラインの色が見えそうなものですが、地上を走行している自動車とは違って遠く空から降りてくる航空機ですと、設備にもさまざまな工夫が必要とされるようです。生徒さん方は、局舎内のモニター画面等をじっくり観察しつつ、職員の話に耳を傾けていました。
 消防車庫では、大型化学消防車に乗車させていただきました。見学の際に停車してあったのは、FRP(強化プラスチック)製の1号車とアルミ製の2号車です。そのうち、1号車に乗車させていただきました。こちらの消防車は、カテゴリー9(国際民間航空機関で定められている航空機の規模レベル。1から10まであり、10が最大)の航空機の消火活動に対応できる、非常に高度な能力を持っています。
 ここからまたバスに乗り、空港の外周を1周しました。不審者対策として返し付きの柵(場周柵)が張り巡らされています。柵には銀色のものと白色のものがあり、白い方はILS(滑走路への進入コースを指示する無線着陸援助装置)を搭載しているため、無線に干渉しないよう非金属製(FRP製)となっています。その他にもさまざまな設備があり、そのひとつひとつについてバスに同乗していただいた職員の方から説明を受けました。
 お昼休憩の前に、秋田空港管理事務所で除雪作業のDVDを視聴しました。離発着の時間帯には作業ができませんので、除雪作業は早朝3時に開始し、夜明けに終了する夜の仕事です。昼夜逆転しますので、健康管理が大変とのことでした。
 空港は想像するよりも多くのスタッフに支えられ、さまざまな組織の連携のもとで稼働していることを実感とする行程でした。

 本日最後の見学は、下水道秋田臨海処理センターです。こちらでは雄物川、秋田港、八郎湖の水質保全を行っています。センターがないと、下水がそのまま川や海に排出されてしまいますので、疫病が蔓延してしまうとのことです。なくてはならない重要な施設です。1日あたり113,000㎥、25mプールに換算すると300杯分という途方もない量の下水を処理しており、処理範囲は、秋田市、男鹿市、潟上市、五城目町、井川町、八郎潟町、三種町、大潟村の3市4町1村。幹線(複数の支線を集める大きな管)の長さは165kmで、その中を流れる下水の速さは人の早歩き程度。いちばん遠い地点からセンターまでは半日程度かかるとのことです。
 この時は大雨に見舞われ、外の沈殿池の見学は中止になりました。その代わりに、中央管理室、水質検査室、ポンプ電動機室を見学しました。大量の下水処理をしている施設ですので、屋内であってもひとつひとつの設備は大規模です。普段私たちが送っている何気ない生活を衛生面で守っているのがこちらのセンターです。その役割の大きさを生徒さん方には感じ取っていただけたのではないかと思います。

 それぞれ特色ある場所の見学を終えて、生徒さん方の今後の学習や進路選択の一助となっていればありがたく思います。


 


2023-09-15 高校生のインターンシップ(秋田工業高校)を実施しました

 

↑ インターンシップの様子① ↑ 

↑ インターンシップの様子② ↑

↑ 事前打合せ写真のスライドショーです ↑

 令和5年9月5日(火)~7日(木)の3日間、当協会会員企業26社の皆様のご協力により、秋田県立秋田工業高等学校土木科・建築科の2年生52名を対象としたインターンシップを実施しました。それに先立ち、8月30日(水)・9月1日(金)の両日、事前打合せが秋田工業高校会議室にて行われました。

 第1回目の8月30日(水)は、土木科2年生を対象とした打合せで、まず校長先生からご挨拶をいただきました。災害によるインフラ整備についてや建設業の役割の大きさ・重要性についてお話しいただきました。次に当協会田中事務局長より挨拶させていただきました。業界の少子高齢化等を話させていただき、高校生の皆さんのお力が切に必要であることを伝えさせていただきました。
 その後、受入企業担当者から一言ずつご挨拶をいただき、土木科の先生方をご紹介いただいて、受入企業ごとの打合せに入りました。

 第2回目の9月1日(金)は、建築科2年生を対象とした打合せで、まず教頭先生からご挨拶いただきました。近年のインターンシップ実施状況と当協会の協力への感謝の言葉が述べられました。次に当協会田中事務局長より挨拶をさせていただき、その後に受入企業担当者から自己紹介やPR等を簡単に述べていただきました。秋田工業高校卒業生の入職状況のお話や、実際にその社員と同行して打合せに参加されている企業も数社ありました。参加受入チームを若年層の社員で固めているというPRがあったり、新入社員と同じ仕事をしていただく等、生徒さん方に配慮したお話が多くありました。その後、受入企業ごとの打合せに入りました。

 両日とも生徒さん方は真剣に担当者の話に耳を傾けていました。緊張感も感じられましたが、担当者とのコミュニケーションを通して次第にほぐれていったように見受けられました。

 当協会では、㈱英明工務店さんの現場を取材させていただきました。場所は秋田市豊岩石田坂地内の、秋田南大橋にほど近い雄物川左岸です。土木科2年生の生徒さん2名が、2タイプの草刈機の操作体験をしていました。高校2年生であれば自動車の運転免許も取得していない年齢ですので、操作体験は特に緊張感の強い体験だったのではないかと思います。指導担当者の説明をしっかり聞き、操作はとても慎重でした。生徒さん方はどちらもサッカー部所属だそうで、同じく秋田工業高校でサッカー部所属だったという指導担当者の方が、時折サッカーの動きに例えるなどしてきめ細やかな実地指導を行っていました。

 操作体験の終了後、生徒さんにお話を伺いました。今回のインターンシップでは、草刈機の操作体験の他にバックホーの運転体験やさまざまな機械の見学を行ったとのことでした。それがとても楽しかったそうです。建設業に対しては、これまで「きつそう」「危ない」という印象を持っていたと言います。卒業後の進路希望としては進学のみを考えていたとのことでした。しかし、インターンシップを通じて建設業に携わるのもよいと感じ、進路の選択肢が広がったとのことでした。お二人とも爽やかで3日間が充実していたことが伺える笑顔でお答えいただきました。慣れない体験の最中に撮影とインタビューにご協力いただき、心より感謝申し上げます。

 ㈱英明工務店さんの指導担当者の方からは、現在社員でいちばん若い方でも30代であり、こういう機会にまた若い方にきていただけたら、とのコメントをいただきました。お忙しい中ご協力いただきまして、ありがとうございました。

 インターンシップが生徒さんの進路に及ぼす影響について、筆者自身は懐疑的に捉えていましたが、実際に体験することによって建設業に対して自身が作り出していたイメージを現実のものに修正できる効果があると感じました。

 

 

 

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